読図用コンパスの選び方

読図に必要な大切な用具にコンパスがあります。種類も多くどれを選んだら良いか分からないという質問もあったので、私なりにアドバイスする事にしました。

かなり前の話ですが読図の講習会に講師として参加した時、募集要項にコンパスを持って来て下さいと書いてあり、当日チェックしたら円を書く文房具のコンパスを持って来た人がいました。まあ確かに一般の方にとっては、コンパスといって最初に思いつくのは円を書くコンパスかもしれませんね。(^:^;

本題に入りますがコンパスの一番の機能は東西南北の方位を示す事です。正しい方位が分かる事により地図を正しく置く事(正置と言います)ができ、色々な情報を得る事ができます。方向を知ることだけが目的なら色々なコンパスがあります。
上段が時計に付けるタイプ・中段はGPSの電子コンパス・下段は時計に内蔵されているコンパス。





但し、上の写真のようなコンパスだけで読図をしっかり行おうとすると初心者の方ではやや困難なので、一番読図に適していると思われるコンパスとして、プレート付コンパス(代表的なものが「シルバコンパス※」)をお勧めします。回転盤や距離定規が付いており、これらの回転盤や距離定規が読図を行う上でとても役に立ちます。
※シルバ(SILVA)社はコンパスのメーカーで、シルバコンパスは登山用に使われるコンパスの代名詞になっています。



上と下のコンパスの違いは拡大レンズと全体の大きさです。確かに細かい所を読み取るためには大きい拡大レンズの方が有効ですが、私のようにもう老眼が出ていると、そこだけが拡大できても周りの細かい等高線(高さを表す細かい線の事)を読み切れません。そのため老眼鏡を出した方が見やすく、拡大レンズが大きくても私の場合はあまり意味がありませんでした。コンパス自体も大きくなってしまうので、私の場合は少し小型の方を多く使用しています。
(但し、若く老眼など無縁で視力の良い方には、拡大レンズの大きい方が良いかもしれません)。

価格的には3000円~4000円位でしょうか?購入後も乱暴に扱うと私の下の写真のコンパスのように泡が出たりして正しい方位を示さなくなるので、大切に使いましょう。